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総合システム論 第2回 思考の辞書的定義

 思考は、あらゆる理論的かつ現実的課題を解く行動または過程ですが、ここでは、まず、辞書的な定義を示します。思考という言葉は、日常用語でもあるからです。

 まず、ブリタニカ国際大百科事典によると、はっきりとした定義はないとしたうえで、思考を、「ある対象、事態ないしはそれらの特定の側面を知覚の働きに直接依存せず、しかもそれと相補的な働き合いのもと、理解し把握する活動または過程」をいうと定義づけます。

 また、百科事典マイペディアでは、「精神の諸活動のうち、情意的な機能に対する知的な機能から、感覚、知覚、簡単な記憶等を除いた複雑な機能」であるといいます。

 さらに、デジタル大辞泉では、「考えること、経験や知識をもとに、あれこれと頭を働かせること」であり、広義では、「人間の知的精神作用の総称」で、狭義は、「感覚や表象の内容を概念化し、判断し、推論する知性の働き」であるします。

 これらを総括するとどうなるだろうか。

 まずは、知的精神活動のうち、広い意味では感覚や知覚も思考に入りますが、狭い意味では入らないということでしょう。また、知的な行動や過程による機能(働き)それ自体とみています。

 ただし、これらの思考の定義は、あくまで、一般日常用語としての定義であり、専門領域ごとには異なる定義が存在するということです。よって、自身が解決しようとする問題がどの学問領域にあるのかの理解が先にあるともいえるでしょう。

 さらに、定義に関する認識、理解も重要です。そこで、次回は、定義とは何か、定義の種類、定義の限界をお話ししたいと思います。

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