第6回 市場の種類
ミクロ経済学は、完全競争市場をもっとも理想的な市場と捉えています。それはなぜなのかは、おいおい、話をしていきます。
この完全競争市場が成り立つためには、いかなる条件が必要かは、本サイトの「情報経済論」の「第5回非対称性の世界」のなかで述べられていますので、お読みください。
この完全競争市場は、さきの市場の話にも出てきましたが、理論的観念的存在です。
現実に存在しているほとんどの市場は、非完全競争市場です。この非完全性は、いろいろなことでそうなるのですが、ここでは、市場の参加者とくに供給者(企業)の数で分ける一般的分類に従って記述します。
まず、供給者である企業が一社の場合は、「独占(monopoly)」市場といいます。需要者が一人(一社)の場合は、「需要独占」といいますが、このようなケースはあまりないので、標準的なテキストも触れないことが多いのです。なお、供給者が一社で需要者が一社の場合は、「双方独占」といいます。
つぎに、供給者が2社の市場は、「複占(duopoly)」市場といいます。
かなりの市場でみられるのが、供給者が数社の場合です。この場合、数社が大きな企業で価格に何らかの影響を与え、ほかに小さい企業が相当数ある場合も、この中に入れて考えることが普通です。これは、「寡占(oligopoly)」市場と呼ばれています。
完全競争市場に比して、他の市場は、すべて資源の最適な配分ができないので、その是正や規制の対象となります。これは、今後、論じていきます。
なお、市場と単に記述した場合は、原則、完全競争市場を想定して話をしていると考えてください。