第18回 生産者余剰
市場取引は、消費者と生産者も参加しますから、生産者も利益を得ます。というよりも、利益をあげるために財を生産していますから、ある意味当然です。
生産者の利益を「生産者余剰(producer surplus)」といいます。
図表のS曲線は、別名、コスト曲線と呼ばれています。企業は、財を生産することによって発生するコストを支払うのです。
生産者余剰の定義は、端的に「それぞれの企業が得た利益」といってもいいのです。消費者余剰の定義と同じようにいうならば、「実際に販売した価格から、自身がかかった費用を引いたもの」といえます。図表では、消費者余剰のように、企業を並べていませんが、理屈は全く一緒です。
図表では、企業全体の売り上げは、GEQ1Oの四角形です。また、EQ1Oの三角形の部分は、企業のコストを表しています。そこで、生産者余剰は、売り上げから費用を引いた、GEOの三角形の部分です。