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マクロ経済学第31回 信用創造

 市中銀行は、民間金融機関なので、経済学の基本より、自社の利潤の最大化のために、人々から預かったお金を、企業等の貸し出しに、最大限、回そうとします。

 しかし、すべての貸し出しに回すと、もしもの時に、支払いに応じられないことが起こりえます。そこで、「支払準備金(reserve fund for payment)」を手元に残すことになっています。その比率を、「支払準備率(reserve requirement ratio)」といいます。

 銀行が最初に受け入れる預金を「本源的預金(primary deposit)」といい、ここでは、Dと表します。また、支払準備率をrとすると、第一式のように、貨幣が創造されることになります。

  M = D /   r ・・・・・・・①

 銀行群全体で、本源的預金が何倍にも増加することを、「信用創造(money creation)」といいます。

 支払準備率(r)が仮に、10%とすると、第一式より、本源的預金は10倍に増大します。

 なお、<D/r>のことを、「信用乗数(money multiplier)」と呼びます。

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