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第3回 巨大ハブの存在

 前回のインターネットの地図は、いくつかのネットワークの複合体の様にみえました。

 そのもっとも目立つ存在は、「巨大なハブ」(ゴールデンハブ)です。地図の上方に出ていますよね。この地図は、20年前のものなので、その巨大ハブは、この地図では、1つですが、現在はいくつあると考えられます。それは、皆さんの予想通り、GoogleとFacebookでしょう。この2大プラットフォーム企業は、アクセス数で世界、1,2位でしょう。巨大ハブは、地図では、アクセス数で表されています。

 それ以外の世界大のプラットフォーム企業は、米国に所在しますが、そのアクセス数は、以下の図のように、べき乗則の分布となっています。地図上でも、ハブが相当数ありますが、その大きさはやはりその法則に従っています。

『複雑な世界、単純な法則』より引用

 では、この巨大なハブはなぜ存在しているのでしょうか。民主的なネットワークからは邪魔な存在にみえるのですが。

 やはり、この巨大ハブが、インターネットの利便性を大きく高めているからでしょう。巨大ハブが、特定のサイトへのアクセスの速さを実現しているのです。googleを使えば、きわめて多数の企業や個人にアクセスできます。強力な検索エンジンの力ですが、誰もが速く目的を探し出しアクセスしたいために利用するのです。利用すればするほど、Googleには、情報とマネーが集積するのです。

 ただ、いずれは他の巨大ハブ企業が出現するかもしれませんが、インターネット地図の構図はあまり変わらないといえます。なぜならば、世界中の人々が自由に利用した結果であり、いわば、人間のコミュニケーションの法則のようなものだからです。

 日本企業は、その巨大ハブにはなれず、少なくとも、インターネットの時代の中では、米国の後塵を拝する状況といえます。これは、一企業の問題というよりも、日本および世界中の人々の個人情報や利用状況が集中するということでもあります。

 いま日本でもこの巨大ICT企業(巨大ハブ企業)への法的対応が問題となっています。

 

 

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