第21回 政府の介入 生産規制
前回は、政府が価格統制をした場合の余剰をみました。
今回は、政府が、生産の規制に乗り出したらどうなるかをみていきます。
たとえば、あまりにも景気が過熱したり、バブル経済になった場合、さらには不都合な財の供給の場合です。理由は、どうであれ、生産量を規制(または販売量を規制)した場合は、総余剰はどうなるでしょうか。
結果としては、総余剰は、図表の通り減少します。この場合、価格規制と同様の結果となります。図表はあえて、価格規制の場合と総余剰の減少量が同じになるように設定しました(規制量による)。
総余剰は、四角形FHIOで、減少した総余剰は、三角形HEIです。
しかし、価格規制と異なるのは、消費者余剰と生産者余剰の大きさが変わります。図表で示すと、消費者余剰は、三角形FHKとなり、生産者余剰は、四角形KHIOとなります。生産される量が減少した分、価格が高くなった結果です。