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第27回 外部性の内部化

 外部不経済の場合、生産量が過大となっており、その影響で、近隣に負の影響が及んでいました。一方、外部経済では、過少生産であり、もっと生産量を増やすことが望まれていました。

 しかし、それは自然に実現することはできません。なぜなら、市場を活用することができないからです。そこで、なんらかの方法で、是正することが考えられています。なお、ここでは、外部不経済に関してのみを検討します。

 その第一は、外部不経済の場合において、個別企業に課税をするということです。すでに述べたように、PMCからSMCにするために、適切に課税すれば、適正な生産量が実現します。問題は、個別企業への課税の是非やその課税規模をどう適正化するのかということです。

 第二に、個別企業の生産量を直接的に規制するという方法も考えられます。明らかな公害で、加害企業と加害規模が明確な場合は、即効的ですが、そうでない場合は、政府の市場への不当な介入といえる場合もあります。

 どちらにしても、「外部性の内部化」は、理論的には正しくても、適正に実施し、関係者が納得できる結果を生むためには、かなり高度な行政的・政治的判断が必要でしょう。

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