第40回 完全競争市場下の利潤
今回は、完全競争市場における利潤を考えます。
この市場において、価格は、需要と供給の関係で決まることは何度もみてきました。
図表のP*は、市場均衡価格です。この市場参加者は、プライステイカーであるので、価格への影響力はありません。ただ、市場で形成された価格を受け入れるのみなのです。
図表のACは、平均費用であり、MCは、限界費用でした。
ここで、前回みたように、利潤最大化条件は、P = MC でしたので、P*から右に進み、MCとの交わる点Aが決まり、利潤が最大となる生産量はQ*となります。一個当たりの利益は、P* - C となります。ここでのC点は、A点から平均費用曲線(AC)への垂線が交わった点Bを左に進んだものです。平均費用とは、一個当たりのコストですので、市場価格(P*)から一個当たりの費用を引いたものが利益となります。これに、Q*をかけると、利潤(総利益)となります。図形で示すと、四角形P*ABCです。